The Tabelog Awardの裏側に迫る(中編)

こんにちは。
人事部の木村です。

前回は、The Tabelog Awardの誕生秘話について掲載しました。
今回その【後編】・・・となるはずが、内容が盛りだくさんだったのでさらに二部に分けて【中編】をお届けします!


山本 れい(写真左)
食べログ本部メディアデザイン室所属のWEBデザイナー。
食べログのUIデザイン、マークアップを担当。
伊藤 嘉英(写真中央)
食べログ本部メディア企画部長。食べログにおける企画全体を統括。
舛井 一文(写真右)
食べログ本部メディア企画部マネージャー。
レビュアー案件の企画・ディレクションを担当。

『最頂点を讃えよう』というのが今回のコンセプト

木村:今回の制作物に対する熱い思いを聞かせてください。

山本:今年のアワードは『おいしいを、讃えよう。』というステートメントを掲げていたので、トロフィーもその文脈を受け継いだものを作りたいという思いがありました。今回ノミネートされたのは全国86万店舗の飲食店の中でたったの512店舗で、さらにGold受賞店舗はたったの28店舗なので、『頂点中の頂点』を『讃える』という思いを表現したかった、というのがありますね。

木村:86万店舗の中の28店舗となると、全国の飲食店の0.003%と本当に頂点のお店しかないですもんね。

山本:まず、ステートメントの『おいしい』『讃える』という言葉をどう具象化していこうかと考えました。『おいしい』は『食』に対して使う言葉で、『食』は『食べログ』のサービス名にも含まれているアイデンティティの根幹でもあるので、『食』という漢字の具象化をイメージしました。『讃える』については、プロジェクトメンバーはノミネート店舗を『トップオブトップ』と呼んでいたんですが、その『トップオブトップ』のお店を『讃える』というイメージが浮かびました。

木村:ああ!漢字の「食」ですね!確かに、トロフィーの形が「食」に似てます!

山本:はい、『食』の形状と『最頂点』の形状がリンクすることから、山のイメージで表現しようと思いました。

伊藤:「食」の象形文字を象っているんですよ。

舛井:へぇー!知らなかった!

山本:実はそういうコンセプトで作ってるんです(笑) 。『最頂点を讃えよう。』というのが今回のメインコンセプトで、それを具象化していった結果、今回のトロフィーのデザインになりました。

伊藤:コンペでは、れいさんの案に満場一致で決まりました。

木村:トロフィーにここまでの裏話があったとは・・・

伊藤:深い意味があるんですよ。

舛井:なんで伊藤さんがドヤッってるんですか(笑)。確かに決めたのは伊藤さんですけどね!

トロフィーの重さを実感するくらいのコストはかけてます(笑)

伊藤:僕の案も相当良かったんですけどね。僕にプレゼン資料を作る時間があれば・・・

山本:ゴブレットでしたよね。

伊藤:そう、ゴブレット。

舛井:ゴブレット?

山本:ゴブレットを並べ替えると食べログになるっていう案も良かったですよね。

伊藤:選ばれなかったですけどね(笑)。ゴブレットって聖杯みたいなものなのですが、それをアナグラムで並べ替えると食べログになるっていう。

舛井:全然分からない(笑)。全くイメージできない(笑)。

伊藤:書けば分かりますよ。
まぁトロフィーで僕の話はいいので次にいきましょう(笑)

木村:いえ、その話ブログに載せるかもしれないので聞かせてください!

舛井:アルファベットを並べ替えるんですか?

伊藤:そう、【tabelog】これを並べ替えると、【a goblet】。

山本:良く思いつきましたね。

伊藤:聖杯でお店を讃えるという意味を込めて。

舛井:だいぶよいですね!

山本:結構よいんですよ!

伊藤:なんですけど、僕がこれのプレゼン資料を準備する時間がなく。

舛井:プレゼン負けですね(笑)。

伊藤:そう、残念ながら・・・

舛井:大変ですねー。本当に。

木村:トロフィー1つにどれくらいお金がかかっているんですか?

伊藤:具体的な金額は言えないのですが、トロフィーの重さを実感するくらいの金額ですね(笑)。

木村:重さって何kgでしたっけ?

山本:1.6kgだったと思います。

伊藤:数字的にはあまりピンとこないと思いますけど、持ってみたら相当重いですよ。

木村:先程持ってみたんですけど、想定以上に重くて、落とすのが怖かったのですぐに置きました(笑)。

伊藤:なかなか重いですよね。ちなみに村上さん(食べログ担当取締役)には当日までいくらかかったか言っていなくて。

木村:そうなんですか(笑)。どんな反応でしたか?

舛井:そんなかかったの?って言われましたか?

伊藤:うん、『えっ?』って反応だった。

一同:(笑)

1日でも遅れたら終わり

木村:デザインコンペの結果、れいさんの案に決まってからは順調に進みましたか?

山本:いえ、そこからが大変でした・・・1日の遅れも許されない状態で、時間を意識しながら奮闘していました。

木村:トロフィーがないと式典にならないですしね。具体的にはどのような進め方をされたのですか?

山本:まずそもそもトロフィーを作ったことがある人がまわりにいなかったので、何から手をつければよいかも分からなかったです。


山本:企画はできたと、そしてデザインコンセプトも決まったと、じゃあこれを実際に形にするにはどうしたら良いかっていうのは、普段はWebデザイナーの私たちには分からないじゃないですか。
まずは何社かのトロフィー制作会社に、『こういうの作りたいんだけど、納期と予算感はこれくらいなんですが可能ですか?』と問い合わせてみましたが、スケジュール的に無理と断られたりとか・・・
最終的に1社にお願いすることになったんですが、こちらからお渡しできるのは2Dのデザインデータしかなくて。2Dから3Dデータを起こすとなると制作会社側での再現も難しい上に時間もかかるという話になり、食べログ側でモックをつくることにしました。

木村:え!?モックをつくったんですか!?

山本:はい、粘土やボール紙でモックをつくって制作会社にお渡しして、モックから3Dデータを起こしてもらいました。


木村:おお!凄い!!

山本:モックをつくってくれたのは、アワード全体のデザイン監修をしていただいた社外のアートディレクターだったのですが、1日でも遅れると授賞式典には間に合わないという状態だったので本当にギリギリの闘いでした・・・

木村:そこで時間を短縮したんですね。

山本:はい、モックのクオリティが高かったので、直しもあまり入ることなく3Dデータを起こすことができました。

素材も色も文字もこだわりの一品

木村:トロフィーの素材はどのようにして決まったのですか?

山本:あまり重すぎても、当日壇上で持ってもらわないといけないので、最低2kg以下でしょというのは最初に決めていました。制作会社に提案をしていただいたのは、ボディ部分がアルミで台座部分が真鋳という素材なんですよ。真鋳はアルミの三倍の重さがあるんです。なので全体のボディはアルミで軽量化して、台座に重みをつけて、グラグラしないようにしました。


舛井:そうなんだ。

伊藤:そうなんですよ。そんな工夫もあるんですよ。このGoldの色もね、何パターンか試したり。

山本:はい、二重に塗るとどうなるのかなどいろいろ試しました。

舛井:艶消しになっている所もカッコいいですよね。

山本:そうですよね。山肌の部分はごつごつした感じで、その他の部分は鏡面仕上げでツヤツヤさせて、コントラストを出そうと。

伊藤:山肌から切り出したような感じにね。

山本:制作会社さんの工場が北陸にあって、その工場で手作業で仕上げていただいて。トロフィーの文字に関しても1文字1文字彫っていたり、全体をていねいに磨いていたり、とにかくこだわっています。

木村:細かい所までこだわりきっていますね!

~後編に続く~
後編では、本プロジェクトのやりがいや課題、今後に向けた施策など掲載いたします!
お楽しみに!